構造生物 Vol.1 No.1 1995年9月発行

資料8  平成7年2月20日

平成7年8月19日名簿追加

TARAプロジェクト申請書

1.研究アスペクト

第1希望生命機能制御研究アスペクト

第2希望生物形態変換研究アスペクト

 

2.研究題目

放射光X線による生命機能維持物質の結晶構造解析と利用基盤に関する研究。

 

3.研究代表者

氏 名 坂部知平

所 属 筑波大学応用生物化学系

職 文部教官 教授

電話番号 0298−53−6426(筑波大)0298645648(放射光実験施設)

FAX番号 0298−53−4605(筑波大)0298642801(放射光実験施設)

 

4.研究の目標

生物の個体維持と存続は生命科学に於ける最も基本的な間題であり、そこに関与している主な物質は蛋白質と核酸である。本研究は個体維持と存続を機能的な側面から理解するために、その基礎として最も重要と考えられる関連物質の3次元構造をX線結晶構造解析法により決定すること、並びにそれに関する最先端の技術開発を行うことを目的とする。更に得られた構造を基礎に生命体の制御機構を研究する。また、コンピュターグラフイクスによる分子設計などを利用して、農業、医療、工業への利用研究の基盤作りも併せて行う。上記目的を達成するため、以下に示す各サブプロジェクトを行う。

 

1)TARA用実験ステーション建設及びそこに設置する各種装置の開発

これは本プロジェクトがX線解析を基礎とするため、これを支える基本的に重要なサブプロジェクトである。本プロジェクトのメンバーが満足できる程度の、精度の高いしかも分解能の良い回折データの収集を可能にする様に実験ステイションの建設及び維持管理を行うことを目的とする。平成7年度;上記目的を達成するため、各サブグルーブが必要とする放射光の強度、波長範囲に従いビームラインパラメータを決定する。測定器は巨大分子用ワイセンベルグカメラシステムを基本とするが、カメラ長などを本プロジェクトに合うよう検討する。またデータ測定の自動化が求められているので、CCD検出器を用いた高感度高精度のX線テレビカメラの試作機をまず1個のCCDを用いて開発する。

平成8年度;5月迄にBL6Bの実験ステーションを完成させることを第一の目的とする。測定開始後20〜30分間で全データの収集が可能で、しかも高分解能迄の測定が出来るX線テレビカメラを製作することを目的とし開発を行う。

平成9年度;第2班と協力しX線テレビカメラによる自動データ収集システムを完成する。

 

2)解析用機器の導入及びソフトの整備

TARAの研究室に結晶化装置、結晶サーべ一用回折装置、構造解析用に3次元グラフィックス及び電子計算機等の各種装置を設置し、その維持管理をすると共に本プロジェクトの班員が必要とするプログラムの開発及び導入をおこなう。

平成7年度:筑波大学の電子計算機の使用を考慮しながら、本プロジェクトに最適な、3次元グラフィックスを含む計算機システムを決定し購入する。そしてTARAにおいて構造解析が出来るようにする。

平成8年度;TARAの研究室に回転対陰極型X線発生装置とイメージングプレート(IP)を検出器とする回折計を設置し、結晶のサーベイが行なえるようにする。このことにより構造解析が飛躍的に加速される。X線用テレビカメラは1画像を2〜3秒毎に撮影し300〜600画面で1セットのデータが完成する。この莫大なデータを即刻処理するためのプログラムの開発を始める。

平成9年度;第1班により縦3列、横6列、計18個のCCDを使用した本格的なX線テレビが完成するのを受けて、そのデータを処理するプログラムを完成する。此により全行程を含め30〜60分で自動的にデータ収集が可能になり、本プロジェクト研究は更に大きく加速される。

 

3)インシュリンなど蛋白質結晶の超精密解析

X線の回折強度は概して電子の数に比例するため、水素原子は最も確認し難い。そこで蛋白質中の水素原子を見るには専ら中性子線回折に頼っていた。中性子線回折では水素を重水素化する必要がある。しかし、生物は重水中では生存できない。つまりDとHは必ずしも同じではない。さらに重水素置換される水素は限られている。また生物にとって水は極めて重要である。そこで本サブプロジェクトでは、X線回折法により蛋白質結晶の超精密解析を行うことにより、蛋白質結晶内の水の存在様式を詳しく研究する事及び蛋白に結合した水素原子を観察し、ローカルPHや水素を含めた蛋白質の物性、反応性を研究する。更に2亜鉛インスリンの亜鉛イオンのd一電子のre-distributionの確認に挑戦する。

平成7年度;良質結晶作製を目的とする。

平成8年度;データ収集と精密化の計算を行い、前記の目的を達成するための準備を行う。平成9年度;解析結果を基に前記目的を達成する。

 

各サブプロジェクトの中には更に多くのタンパク質の結晶化、構造解析及び構造に基づく機能など多くの研究段階が有り、その段階はサププロジェクト毎に異なっているため、これ以降の年度毎の目的の達成を記載する事はあまり意味がないので省略する。

 

4)膜蛋白質、特に生体エネルギー変換機構に関する研究

膜タンパク質は細胞をレギュレーションする生化学及び生物化学にとって最も重要な部の一つで有るが、結晶化が難しく、現在まであまり研究されていなかった。しかしHartmut Miche1等がPhotosynthetic reaction centerの結晶化に成功し、R.Huber及びJ.Deisenhofer等と共に構造解析に成功し1988年度ノーベル化学賞を授賞以来、此の分野の研究は世界的に広く行われるようになった。本サブプロジェクトには上記H.Miche1博士が積極的に参加し、生体エネルギー変換機構を徹底的に研究することを目的としている。膜タンパクであるリセプターの研究は医学的にも極めて重要であり、基礎研究だけでなく医薬品開発など応用面でも極めて重要である。従って幅広く此の分野の研究を行う。

 

5)ウイルスなど超巨大分子の研究及びその応用

蛋白分子を個々の機械と想定すると超巨大分子は機械を機能的に配置した工場になぞらえることが出来る。従ってウイルスやリボゾームなど蛋白質と核酸或いは蛋白質分子同志が集まって作る超分子の研究は、基礎科学的には超分子の解析法の確立、サブユニット間相互作用、動き易さ、サブユニット間の相亙作用による機能の発現など多義に渉っており、単一の分子からは得られない極めて重要な情報が得られる。また応用面では、例えば流行性感冒など多くの病気がウイルスにより引き起こされておりこれの特効薬を作るのにもX線結晶解析によって得られた構造モデルが役立っている。従って本サブプロジェクトではウイルスや超巨大分子の構造解析を行い、その構造モデルを基に上記した基礎的研究及びその応用研究を行うことを目的とする。

 

6)酵素の構造解析及びそれに基づく機能、物性及び反応機構に関する研究

生体反応は酵素なしには考えられない。そこで重要な酵素の構造や基質或いは基質類似物又は阻害剤等との複合体の構造解析を行い、それを基に反応機構の解明を行う。

 

7)時分割ラウエ法による蛋白質分子の動的構造解析

X線結晶解析は静的な平均構造しか求めることが出来ないと言う既成概念を打ち破り、強力な放射光のX線を用いミリ秒オーダーでシャッターを切り、ストロボカメラのように次々にデータ収集を行いタンパク質分子が反応する動的な様子を研究することを目的としている。既に此に関する開発研究は平成5年度より4年間の計画で文部省科学研究費重点領域研究(代表者、筑波大学教授、坂部知平)が始まっており此の結果を利用し動的解析を行うことは極めて意味のあることである。

 

8)核酸関連蛋白質の結晶構造解析と機能の研究及びその応用

核酸は遺伝に係わる最も重要な物質であり、その組み替えにより様々の形質の発現が可能になり、基礎科学のみならずタンパク質工学等多くの分野に関係する物質である。しかし実際に核酸の組み替えや修復などを行う際、必ず蛋白質が関与する。従ってそのメカニズムを分子レベルで研究するのが本サブプロジェクトの目的である。

 

9)医学的に重要な蛋白質の研究とその応用

AIDS関連物質等医学的に重要な物質の構造を解析し、これを基に医学に貢献することを目的とする。従ってこの中にはドラッグデザイン等も含まれる。

 

5.研究の概要と計画

近年特に放射光実験施設の共同利用体制が確立して以来、蛋白質を初めとする生体高分子のX線結晶解析は質、量共に飛躍的な進歩を遂げている。本プロジェクトは筑波大学が放射光実験施設に隣接するという地の利をフルに生かし、まず放射光実験施設(PF)のBL6Bに本プロジェクトのためにTARA用実験ステーションを建設する。そしてこれを使用して生体高分子のX線結晶解析を行い、その3次元構造を基に機能、反応性、反応機構、物性等構造生物学の基礎研究及び医学、薬学、農学などに役立つ応用研究を行う。そのため前述した9組のサブプロジェクトを実行するグループを組織し、結晶学者、生化学者、有機学者、物理学者、その他多くの分野の研究者が組織内はもとより組織間も有機的に緊密な連絡を取りながら研究を進める。尚TARA用実験ステーションが完成するまではPFの一般共同利用蛋白質用実験ステーションを利用する。

 

1)TARA用実験ステーション建設及び装置開発

平成7年度;BL6Bに建設する実験ステーションの光学系、ハッチ、インターロック、測定装置等の設計及び発注を行う。CCD素子によるX線用テレビカメラの試作を開始する。平成8年度;実験ステーションを建設し、測定装置を設置し、5月から使用を開始する。X線用テレビカメラの試作機を完成をする。続いて本格的X線用テレビカメラの開発研究を開始する。平成9年度;本プロジェクトのための回折データ収集を行う。X線用テレビカメラを完成し、実用に供する。

 

2)解析用機器の導入及びソフトの整備

平成7隼度;3次元デイスプレーを含む構造解析用電子計算機を購入し、データプロセッシング用プログラム、高速解析用プログラム、時分割ラウエ用プログラム等の開発を行う。CCDを用いた自動データ収集システム用プログラムの検討も開始する。平成8年度;時分割ラウエ用プログラムの開発を続行する。超精密解析用プログラムの開発及び諸外国より本研究に役立つプログラムがあれば其れを導入する。自動データ収集システム用プログラムの製作を開始する。

平成9年度1平成8年度の計画を続行する。自動データ収集用プログラムを完成する。

 

3)インシュリンなど蛋白質結晶の超精密解析

平成7年度2亜鉛インシュリン及びω一アミノ酸:ピルビン酸アミノ基転移酵素(oリーAPT)等の良質結晶を製作する。

平成8年度;2亜鉛インシュリン結晶の0.9A分解能、及びω一APTの分解能1.2A迄の回折データを収集する。データ収集後直ちに精密化の計算を開始する。

平成9年度:精密化を完成する。

 

4)膜蛋白質特に生体エネルギー変換機構に関する研究

平成7年度;良質結晶の作製、重原子同型置換結晶のサーベイ等を行う。PFの共同利用の実験ステーションを使用し回折データの収集を開始する。異常分敵効果を利用した多重同型置換法(MIRA法)による電子密度の計算を行う。

平成8年度;TARA用実験ステーションが完成するので本格的にデータ収集を行う。電子密度分布図に従ってアミノ酸配列をトレースする。

平成9年度;蛋白質の構造モデルを出し、機能、反応性等の研究を開始する。

 

これ以降のサブプロジェクトは各種の蛋白質や蛋白質結晶が含まれている。即ち色々な研究段階が有り年次計画はテーマ毎に異なる。平均的には4)の年次計画に準ずる。以上の理由により以降の年次計画は省略する。

 

5)ウイルスなど超巨大分子の研究及びその応用

 

6)酵素の構造解析及びそれに基づく機能、物性及び反応機構に関する研究

 

7)時分割ラウエ法による蛋白質分子の動的構造解析

 

8)核酸関運蛋白質の結晶構造解析と機能の研究及びその応用

 

9)医学的に重要な蛋白質の研究とその応用

 

6.研究の学問的、社会的インパクト

 水無しでは如何なる生物も生存できない。蛋白質結晶超精密解析により蛋白質と水分子との関わりのみでなく水分子同志の関係も分る。また蛋白質の水素迄見ることが出来る。更にこの研究の過程で開発される手法は蛋白質結晶解析全体に役立つ。

蛋白質の精密な構造を基にしたエネルギー変換機構のより詳細な研究は、生命体の営み中で最も大切な機能を解明することにあり、また将来はクリーンなエネルギーの扉を開く第一歩とも考えられる。

酵素の反応機構の研究や核酸の組み替えメカニズムの研究は生化学の重要な課題で有るのみならず、ドラッグデザインとも関係が深く工業製品や医薬及び農薬の開発に多大な貢献をする。特に医薬的に重要な蛋白質としてはAIDS関連蛋白質が含まれており基礎科学に多大なインパクトを与えるのみならず、医薬の開発にも大きく関係するため、社会的インパクトも多大である。

 

7.研究の学際性及び先端性:背景、特色、新規性、独創性

 放射光の出現以来構造に基付く分子生物学は飛躍的進歩を遂げているが、日本では各研究室が独立に研究を進めており、これを総合的に行うことは極めて困難であった。一方、筑波大学は放射光実験施設に極めて近く、放射光を使用するのに最も有利な地理的条件に恵まれている。また放射光実験施設の蛋白質ビームライン利用者は世界各国から130程の課題が出され優秀な研究が成されている。更に筑波大学には優秀な生化学者、医学者がいる。本ブロジェクトは此様な背景の基に前記3つの要素を総合し、放射光の実験設備を独自に持ち、世界的な規模でX線構造学者、生化学者、医者、薬学者が此のプロジェクトに参加し、一丸となって研究を進める事を特色としている。この様な体制は日本ではなかなか達成されなかったもので、総合的な研究成果が期待され、極めて新規性且つ独創性がある。またX線解析用に装置技術として坂部知平が開発研究している巨大分子用ワイセンベルグカメラは極めて独創的であり、その功績により、昨年筑波賞をまた本年島津賞を授賞している。またHartmut Miche1教授は光合成によるエネルギー変換機構の解明により1988年度ノーベル化学賞を受賞した。三井幸雄教授は医学的に重要なインターフェロンの構造解析によりミルシュタイン賞を受賞した。

 

8.準備状況

 装置開発に関しては、坂部知平等が放射光実験施設BL6A及びBL18Bに蛋白結晶用データ収集システムを構築して以来、現在国内80課題、海外49課題が採択されるなど多くの実績を積んでいる。

 この他、超精密解析を例に取ると、坂部等は1987年、2亜鉛インスリン結晶の1.2A分解能のX線解析を行いインスリンに結合した殆ど総ての水素原子を見ることに世界で始めて成功している。その後Liang Dong-caiのグループも同じくインシュリン解析で水素を見ることに成功した。また坂部等のグループは2亜鉛インシュリン結晶中の亜鉛の周りにd一電子と思われる電子密度を発見した。しかし此の方位は極めて理論値に近い値で有ったものの、分解能が不足していたため距離的には解明すべき課題を残している。既にインスリン結晶が分解能0.9A迄観測できることを確認している。従って本プロジェクトで最高のデータ収集を行い、上記d一電子の確認を行う準備は極めて進んでおり成功の可能性は大きい。尚、我々とLiang Dong-caiのグループ以外は此を実行できる条件を傭えていない。

 個々のサブプロジェクトに付いて記述する紙面がないので省略するが、各々準備を進めている。

 

9.研究組織(各人の研究内容も記載)

 各人の研究内容に付いては、5。に記載したサブプロジェクトの番号を記載する。

 

氏名          所  属              電話番号  サププロジェクト番号

代表者兼リサーチリープ 坂部知平筑波大学応用生物化学系教授 0298 53 6426 1,2,3,6,7、

客員教授 東常行    理学電機(株)X線研究所主任研究員 0425 45 8101 2

TARAセンター研究員

池水信二

岡村直道

酒井宏明

祥雲弘文

田仲可昌

馬場忠

水野洋

応用生物化学系、学術振興会特別研究員

基礎医学系、講師

応用生物科学系、助手

応用生物化学系、教授

生物科学系、教授

応用生物化学系、助教授

応用生物化学系、併任教授、農業生物資源研究所

0298536426

0298533286

0298536061

0298534603

0298534666

0298536632

0298387014

1,6,7 

6   

3,4,9

6,9

6,8

6

5,6,8

TARAセンター客員研究員

芦田玉一

足立伸一

雨宮慶幸

岩田想

神谷信夫

今野美智子

坂田誠

坂部貴和子

佐々木教祐

佐藤能雅

鈴木守

竹中章郎

多田俊治

田中勲

田申信夫

月原冨武

中川敦史

野中孝昌

原田繁春

福山恵一

松浦良樹

名古屋大学、工学部、生物機能工学科、教授

理化学研究所、生体物理化学研究室、研究員

放射光実験施設、測定器研究系、助教授

Max−P1anck−Institute for Biophysics、研究員

理化学研究所、結晶学研究室、先任研究員

お茶の水女子大、理学部、化学、助教授

名古屋大学、工学部応用物理学科、助教授

名大・理・化、国際科学振興財団、專任研究員

名古屋大学、医療技術短期大学部、教授

東京大学、薬学部、教授

放射光実験施設、測定器研究系、助手

東京工業大学、生命理工学部生命理学科助教授

大阪府立大学助教授

北海道大学、理学研究科、生物化学專攻教授

東京工業大学、生命理工学部、教授

大阪大学、蛋白質研究所物理構造部門、教授

北海道大学、理学研究科、生物化学専攻助教授

長岡技術科学大学、生物系、講師

東京大学、薬学部、助教授

大阪大学、理学部、生物学科、教授

大阪大学、蛋白質研究所、助教授

0527893339

0484621111

0298645642

496996769414

0484623464

0339433151

0527894453

0298582053

0527222618

0338122111

0298645649

0459221111

0722521161

0117465232

0459245708

068798604

0117465232

0258466000

0338122111

068505424

068798605

2,6,7

1,2,6,7,9

1,2

4,9

1,6

6,8,9

3,7

2,3,6,7,9

2,3,6,7

1,3,4,6,8,9

1

1,2,5,6,7,8,9

6,7,9

6,8,9

6,7

4,5

1,2,6

6,7,8

3,4,6,7

4,5,6

2,6,7

三木邦夫

三井幸雄

森本幸生

安岡則武

渡辺信久

Janos Hajdu

 

Hartmut

Miche1

David Stuart

 

池森恵

大江浩志

川上善之

松宮茂樹

加藤洋一

黒木良太

武藤隆則

伊藤秀一郎

岩田知子

畠  忠

北所健悟

鈴木誠

山崎憲一

藤島聡

有富正治

有吉真理子

奥村美香

柏木立己

鎌田勝彦

国島直樹

森川取右

D.G.

 Vassy1yev

Susan

Tsutakawa

秋元利夫

伊藤晋

 

中村光昭

 

吾郷日出夫

稲垣栄二

津下英明

宮野雅司

羽深典之

Michele

 Mctigue

PingChen

白鳥康彦

鎌田健司

深田めぐみ

三浦圭子

木下誉富

佐藤明啓

中西功

藤川昭彦

片柳克夫

長谷川司

松崎尹雄

京都大学、大学院理学研究科、化学專攻教授

長岡技術科学大学、生物系、教授

徳島大学、工学部、生物工学科、助教授

姫路工業大学、理学部、教授

放射光実験施設、測定器研究系、助手

ハンガリーLaboratoryofMo1ecular BioPhysics,

University of Oxford,Head or Research Group

独逸 Max−Planck−Institute for Biophysics教授、

1988年度ノーベル化学賞受賞

英国 Laboratory of Mo1ecu1ar Biophysics,

University of Oxford、講師

工一ザイ(株)、筑波研究所研究4部構造物性室

工一ザイ(株)、筑波研究所研究4部構造物性室

工一ザイ(株)、筑波研究所研究4部構造物性室

協和発酵工業(株)、医薬研究所分子設計研究

キリンピール(株)、基盤技術研究所

キリンピール(株)、基盤技術研究所

キリンピール(株)、基盤技術研究所

三共(株)、分析代謝研究所、分析二室

三共(株)、分析代謝研究所、分析二室

三共(株)、分析代謝研究所、分析二室

塩野義製薬(株)、創薬第一研究所物理化学部門

第一製薬(株)開発研究所代謝分析研究センター

第一製薬(株)開発研究所代謝分析研究センター

武田薬品工業(株)創薬研究本部分子科学研究室

蛋白工学&生物分子工学研究所、構造解析部門

蛋白工学研究所、第一研究部

蛋白工学研究所、第一研究部

蛋白工学研究所、第一研究部

蛋白工学研究所、第一研究部

蛋白工学研究所、第一研究部

蛋白工学研究所、第一研究部

蛋白工学研究所、第一研究部

 

生物分子工学研究所、構造解析研究部門

 

中外製薬(株)、富士御殿場研究所化学研究所

中外製薬(株)、富士御殿場研究所化学研究所

 

中外製薬(株)、富士御殿場研究所化学研究所

 

日本たばこ産業(株)医薬総合研究所化学研究所

日本たばこ産業(株)医薬総合研究所化学研究所

日本たばこ産業(株)医薬総合研究所化学研究所

日本たばこ産業(株)医薬総合研究所化学研究所

日本たばこ産業(株)医薬総合研究所生物研究所

日本たばこ、医薬総合研究所、

 

日本たばこ、医薬総合研究所、

日本ロシュ(株)、日本ロシュ研究所

万有製薬(株)、つくば研究所創薬研構造化学部

万有製薬(株)、つくば研究所創薬研構造化学部

万有製薬(株)、つくば研究所創薬研構造化学部

藤沢薬品工業(株)創薬研究本部基盤技術研究室

藤沢薬品工業(株)創薬研究本部基盤技術研究室

藤沢薬品工業(株)創薬研究本部基盤技術研究室

藤沢薬品工業(株)創薬研究本部基盤技術研究室

三菱化学(株)横浜総合研究所分析物性研究所

三菱化学(株)横浜総合研究所分析物性研究所

三菱化学(株)横浜総合研究所分析物性研究所

0757534029

0258466000

0886232311

0791580179

0298645645

44865275763

 

496996769414

 

44865275385 .

 

0298475652

0298475653

0298475653

0559892016

04578872333

0457887240

0457887235

0334923131

0334923131

0334923131

064585861

0336800151

0336800151

063006401

068728201

068728201

068728201

068728201

068728201

068728201

068728211

068728201

068728201

 

0550873411

 

0550873411

 

0550873411

 

0726819700

0726819700

0726819700

0726819735

0726819700

0726819735

0726819735

0726819735

0467472280

0298772000

0298772000

0298772000

063901230

063901230

063901230

063901230

0459633156

0459633156

0459633156

4,5,8,9

6,8,9

1,2,4,5,6

2,4,6,7

1,2,3,6,7

6,7

 

4,9

 

5,8,9 .

 

9

9

9

6,9

3,9

6,9

6,9

9

6,9

6,8,9

3,6,9

6,9

9

9

6,8,9

6,8,9

6,8,9

4,6

8

5,6,9

4,5,6,8,9

4,6,8

6,9

 

6,9

 

1,2,3,4,5,

6,7,8,9

1,2,3,4,5,

6,7,8,9

6,9

9

6,8,9

3,6,8,9

6,9

6,9

 

4,6,8,9

6,9

9

6,9

6,7,9

6,7,9

6,7,9

6,7,9

6,9

6,9

6,9

6,9

Arno

 Paeh1er

大沢匡範

片山直子

栗原宏之

佐藤俊一

藤田茂雄

古谷利夫

松島正明

三菱化学(株)、横浜総合研究所、分析物性研究所

 

山之内製薬(株)、創薬研究本部、分子設計研究所

山之内製薬(株)、創薬研究本部、分子設計研究所

山之内製薬(株)、創薬研究本部、分子設計研究所

山之内製薬(株)、創薬研究本部、分子設計研究所

山之内製薬(株)、創薬研究本部、分子設計研究所

山之内製薬(株)、創薬研究本部、分子設計研究所

山之内製薬(株)、創薬技術研究所、研究第3部

0459633156

 

0298525111

0298525111

0298525111

0298525111

0298525111

0298525111

0245673871

6,9

 

9

7,8,9

8,9

9

9

9

6,8,9

 

10.プロジェクトの実施に必要な実験スペース(TARA内、TARA外)

1)TARA内

X線発生装置、カメラ、高速X線解析装置等

バイオアナライザー等イメージングプレート読取装置等

蛋白質試料調製室

電子計算機等データ処理室

蛋白質モデル作製室

装置設計、蛋白質解析データ整理

蛋白質結晶作製及び保存のための冷凍室

60u

40u

70u

100u

30u

50u

50u

2)TARA外

現在共同研究棟A501(1/2)を居室として使用

20u

 

11.プロジェクトの実施に必要な設備(既設、新設)。既設無し、全て新設

1)テーブルトップロータ

2)プレセッションカメラ

3)FUJIバイオイメージアナライザーBAS3000

4)電子計算機システム(DEC3000−900,サーバ・1OO04/200,IRIS−INDIG02 2台、

SUNS−4/20モデル61)

5)蛋自結晶作成装置IMPAX-1-5

6)試料低温装置

7)高速X線解析装置R−AXISIIC

8)DNA全自動シークエンサー(ALFredTwinシステム、ファルマシアバイオテク(株)

9)Waters650プロテインシステム(蛋白質精製用LCシステム)

10)分光光度計一式(日立U−3300)

11)遺伝子導入装置一式(ジーンパルサーII BIO−RAD)

12)超低温槽(1801iter、一85℃、MDF−292AT SANY0)

13)その他フイルムレコーグー、ゲル・ポンプ、連続分種型SDS−PAGE等

14)巨大分子用ワイセンベルグカメラ

15)大型イメージングプレート読取装置

16)CCDを用いたX線用テレビカメラ

17)データ処理用高速電子計算機

18)BL6B実験ステーション

 

12.プロジェクトの実施に必要な特殊装置や特殊実験室(TARA内、TARA外、既設、新設)。全てTARA内で新設実験室は全てエアコン設備が必要である。これ以外に特に必要なこと。

1)X線発生装置を設置する部屋は放射線管理区域にする必要がある。またX線発生装置は18KWx2(200V、180A)の電力が必要で有る。この他の装置用に10KW(1OOV,100A)が必要で有る。また水冷装置も必要で有る。

2)TARAの研究員が各大学及び研究所からTARA内に設置した高速電子計算機にアクセス出来るようether net等の施設が必要である。電力は15KW(100V、150A)必要である。

3)冷凍室は4℃,5〜15℃温度可変の2室で振動の少ない部屋にする。また4℃の部屋には一30℃の冷凍庫を設置する。

 

13.プロジェクトの実施に必要な研究費(TARA以外(外部資金の取得見込、中請状況等)、自前、TARA依存)建設費;目標総額6.8億円

1)TARAプロジェクト参加の製薬会社から寄付を募集する。

   目標額4.8億円(平成7年度に3億円は可能の見込み)

2)TARA依存等   目標額2.0億円(

維持費:年間目標額3千万円(平成8年度より)

1)上記各社からの寄附金  目標額  2千万円

2)TARA依存など     目標額  1千万円

 

14.専門家(アスペクト内で分かる程度)向けの研究フローチャート

 

基盤設備の整備

第1サププロジェクト

X線解析用データ収集システム(A)

 

TARA用ビームラインの建設

カメラの開発、

IP読取装置の開発

平成8年5月までに完成

それ以後は改良、保守、管理等を行う

第2サププロジェクト

TARAに設置する備品(B)

及びプログラム(C)

 

X線回折装置

電子計算機の設置

ネットワークの整備

プログラムの整備保守管理を行う

 

 

X線結晶構造解析

第3〜9サププロジェクト

蛋白質結晶の作製

格子定数の決定と回折データの測定

重原子同型置換結晶の作製(サーヴェイ)

X線解析用回折データの収集と

データ処理

重原子パラメータの決定

位相決定、フーリエ合成など多くの

計算を行い3次元構造を得る。

第1及び第2サププロジェクトとの関係

 

(B)を使用  

(B)を使用 

(A)を使用 

(B,C)を使用 

(B,C)を使用 

(B,C)を使用 

(B,C)を使用 

 

 

X線結晶構造解析に基づいた研究

必要に応じ第1及び第2サププロジェイクトに装置やプログラムの開発を依頼する

各サププロジェクトの目的に応じた研究を行う。

第3サププロジェクト

 

超精密解析を行い水素原子やd一電子を観察、水分子の状態や新しい物性研究の基盤を作る。

第4サプフロジェクト

 

 

3次構造を基に膜蛋白であるリセプターの研究や光化学反応、電子伝達系の解明、更に応用的にはドラッグデザインによる除草剤の開発等。

第5サプフロジェクト

 

 

超分子の解析法の研究、3次元構造を基礎にサプユニット間の間題点の研究、応用的にはドラッグデザインに依る医薬、農薬等の開発。

第6サププロジェクト

 

基質との複合体の解析による反応機構の解明、蛋白質工学による新種の酵素の製造、医薬、農薬、工業用高性能酵素の開発。

第7サププロジェクト

 

ミリ秒オーグーで蛋白質の動きを捕らえ、蛋白質の動的な状態を研究する。

第8サププロジェクト

 

核酸との複合体結晶の構造解析を行い、核酸の組み替え屋修復等のメカニズムを分子レベルで研究する。

第9サブプロジェクト

 

AIDS関連蛋白質の3次元構造を基にした医学的研究、ドラッグデザイン等による医薬品の開発。

 

15.一般向けのポンチ絵

 

16.主な業績(受賞を含む)

Sakabe, N., K.Sakabe, T.Higashi, A. Nakagawa, N,Watanabe, S.Adach, S.Ikemizu and K.Sasaki, Weissenberg Canrera for Macronrolecules with Imaging Plate Data Col lection Systenl at the Photon Factory, Present Status and Future Plan. Review of Scientific Instruments (in press).

 

Watanabe, N. ,A.Nakagawa, S.Adachi and N.Sakabe. Macromolecular Crystallography Station BL-18B at the Photon Factory. Review of Scientific Instruments (in press).

Kumagai, H., S. Nohara, H. Suzuki, W. Hashimoto, K. Yamanoto, H. Sakai, K. Sakabe, K. Fukuyama, and N. Sakabe(1993) Crystallization and Preliminary X-ray Analysis of γ-Glutamyltranspeptidase from Escherichia coli K-12. J.Mol.Biol. 234, 1259-1262.

Sakabe N. (1991) X-ray diffraction data collection system for modern protein crystal lography with a Weissenberg camera and an imaging plate using synchrotron radiation. Nucl. Instr. and Meth. A303,448-463.

 

Baker, E., T.L. Blundell, J.F. Cutfield, S.M. Cutfield, E.J. Dodson, G. Dodson, D.M.C. Hodgkin, E. Hubbard, N.W. Isaacs, C.D. Reynolds, K. Sakabe, N. Sakabe and N.M. Vijayan (1988) The structure of 2Zn pig insulin crystals at 1.5A resolution. Phil. Trans. R. Sci. Lond B319 369-456.

 

Sakabe, N., K. Sakabe and K. Sasaki(1984) Crystllographic refinement of the structure of 2 ZN insulin ( Hall S.R. and T. Ashida eds.) Methods and applications in crystal lographic computing, Oxford University Press, pp273-285.

 

受賞

坂田誠

坂部知平

坂部知平

竹中章郎

馬場忠

月原冨武

中川敦史

三井幸雄

三井幸雄

Hartmut Miche1

1992年度 日本結晶学会賞

1993年度 筑波賞

1994年度 島津賞

1990年度 日本結品学会賞

1989年度 日本応用糖質科学会奨励賞

1987年度 日本結晶学会賞

1993年度 日本結晶学会進歩賞

1979年度 日本結晶学会賞

1994年度 ミルシュタイン賞

1988年度 ノーベル化学賞

 

17.研究費の取得状況(過去3年間及びそれ以前のものでもプロジェクトに係わる重要  なものを併記する)

坂部知平が代表になって取得した科学研究費のみを記載する

 

 

 

取得期間

研究種目

研究課題名

金額(千円)

S6−H1

 

一般研究A

 

放射光による蛋白質動的構造解析のための時分割ラウエ法の開発

 

28,700

H4−H4

 

総合研究B

 

放射光による蛋白質結晶のミリ秒オーダーのダイナミックスの

 

2,OOO

H5−H8

 

重点領域研究

 

放射光による蛋白質結晶のミリ秒オーダーのダイナミックスの

 

598,200

 

18.その他(特殊次項等)

極めて大きなプロジェクトであり、第1及び第2及び第6サププロジェクトに講師又は助手を各1名、その他のサププロジェクトに2名の講師または助手が必要である。更に全体を統括する教授及び助教授各1名が必要である。人員要求を纏めると、教授1名、助教授1名、講師又は助手5名(内2名は講師が望ましい)、合計7名が必要である。