構造生物 Vol.1 No2
1995年12月発行

「TARAビームタイム予約システム」の運用開始


佐々木教祐

名古屋大学医療技術短期大学部

 坂部知平教授から頼まれておりましたオンラインでTARAのビームタイムを予 約するシステムを開発しましたので、ここに使用法を説明すると共にさらに使い 易いシステムに育てていただくためにシステムの概要を書かせていただきます。

 TARAの実験ステーションBL6Bの利用開始予定の平成8年5月までにあと 4ヵ月と迫ってきました。そこでBL6B利用の予約システムを平成8年2月1日か ら運用する事になりました。まだ完全ではありませんが「ビームタイム配分に関 する決定事項」(構造生物創刊号69ぺ一ジ)による60日前は、3月初めになります ので運用開始日としてはギリギリの所です。使用するコンピュータは平成8年 8月位までは、名古屋大学のコンピュータで運用し、予約システムを改良してい く予定です。

 使用方法はWWWを使った簡単なもので、まずhttp://www.met.nagoya- u.ac.jp/TARA/index.htmlに繋ぎます。繋ぐためには、まずWWWを見ることがで きるソフト(ブラウザ)と呼ばれるものをネットワークに繋がっているサーバから 貰ってくるか業者から購入します。ソフト名としてはNetscapeとかMosaicとか何 種類もあり、日本語が表示できます。私の所で使っているNetscapeを例にして説 明しますと、0pen 1ocationの所にhttp://www.met.nagoya-u.ac.jp/TARA/index.html とタイプをして、OPENの所をマウスでクリックすると、画面にビームタイム予 約のホームページが現れ、ビームタイム予約に関する暫定規定、平成8年第1期・ BL6B使用予定(5/8〜7/21)、平成8年第2期・BL6B使用予定(1O/23〜12/15)の3行 の青字の行が表示されます。

例えば、7月20日に予約をしたいときは、平成8年 第1期の字の上をクリックします。すると5/8〜7/21までの予約状況が表示されま す。例えば、Sakabe_aのようにユーザ名は最後にa,c,dの記号が付いています。こ れは、aは管理者、cは企業、dは非企業を示しています。優先度などが知りたく て「ビームタイム予約に関する暫定規定」を読むときは、ウィンドーの上に並ん でいるBackボタンをクリックするとビームタイム予約のホームページに戻りま す。そこで暫定規定の青い文字をクリックすると暫定規定が表示されます。予約 状況表を最後まで見るか又はTo booking-cancelationをクリックすると予約の所に 行けます。「BL6B予約・解約」の行の次に、パスワードの文字が表示されてお り、続いて空欄があります。この空欄をクリックしそこに予約者のパスワードを タイプします。このパスワードは1グループに1つTARAから貰います。

次は予 約又は解約の丸印をクリックして選択します。最初は予約に設定されています。 次は使用予定日は7月20日ですので、月の所をクリックし7をタイプします。 2文字はいるようになっていますので、前に空欄を入れても、後に入れてもOK です。次は日の空欄をクリックし、20をタイプします。次は、昼間か夜間を選び ます。全てがOKなら、送る(submit)をクリックしますとデータが送られ、結果を 表示する画面に変わります。現在の時間に続いて指定した1日だけの予約状況が、 old:new:に続いて表示されます。oldとnewの2行が同じ場合は予約も解約もされ なかったことになり、優先度が高くなかったか、入力ミスがあったかです。送る (submit)を1度クリックしますと12時間の予約ができます。Backボタンをクリッ クすると予約・解約の画面に戻ります。この操作を繰り返すことによって何コマ でも許されている範囲なら予約できます。ただし、必ずしも全てをコンピュータ はチェックしているわけではありませんのでルール違反はしないようにして下さ い。予約に関しては、日本語の表示ができない機種でも使えるように英語表示も 入れてあります。

 さて予約・解約した後は、名古屋大学のコンピュータの上では予約状況は更新 されていますのでReloadボタンをクリックする(データを元から再度取ってくる ことを指示する)と最新の状況が表示されますが、データをディスクに貯めている パソコンの場合には、Reloadボタンをクリックしても結果が反映されないことが あります。予約前の状況表がそのまま変わらないからです。そのチェックはLAST UPDATEの時間をチェックして変わっていなければ、最新の結果が表示されてい ないことになります。この時は、ウィンドーの最も上にある0ptionsをクリック し、Network Preferencesを開きClear Disk Cache NowをクリックしてからReload すれば最新の結果が表示されます。長々と書きましたがやってみれば簡単なもの です。

 インターネットに接続されているコンピュータが近くにないときは、FAXに希 望の期間を書いてTARA宛に送って下さればこちらで入れることもできます。他 のグループが希望の期間をすでに予約をしていた場合には又電話やFAXでやり 取りをして期間の変更をお願いすることになるでしょう。オンライン予約のメリ ットを享受するにはインターネットに早く接続されることをお勧めします。

 最後になりましたが、このWWWによるオンライン予約システムは予約状況を 見ながら自分の希望時間を予約できると共に、結晶ができないなどのために利用 不可能になったときなど迅速に解約もでき、その空き時間を使える人に回して使 って貰うなどの処置もできるわけです。今後はこのシステムとe-mai1を組み合わ せてTARA Sakabe Projectのバックアップができるシステムにしていきたいと考 えています。


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sasaki@tara.met.nagoya-u.ac.jp