構造生物 Vol.2 No1
1996年4月発行

平成7年度TARA坂部プロジェクトの歩み


坂部知平

プロジェクト代表

昨年4月24日付けで本プロジェクトが発足してから1年が経過しようとして いる。この1年間総会で決定された計画に沿って着実に進められてきた。ここに 了進行状況をまとめて述べる。

I. TARA用実験ステーションの建設

TARA用実験ステーションの建設は平成7年度内に完了し、平成8年5月中 にはカメラなどの測定装置も整備し運用を開始するという極めて厳しい条件で開 始された。実験ステーションをBL6Bに建設するということは平成7年度の最 重要課題であり第1班の担当である。実際には放射光実験施設の渡辺信久、鈴木 守両氏及び筑波大の坂郡知平らが協力して進めているが、責任分担としては渡辺 信久氏がビームライン、鈴木守氏がデッキを含むハッチ関係とカメラ駆動ソフト、 坂部知平が分光器、カメラ、IP読取装置を受け持っている。

ビームラインの概念図及びパラメタについては第1班・班長・渡辺信久氏が本 誌Vo1.1,No2.87頁に記載している。BL6Aのミラーは熔融石英に白金コート を施したものであったが、今回はシリコン単結晶を磨きそれに白金コートしたも のを用いた。シリコンは石英より熱伝導性が良いのでより安定なミラーである。 またミラーの駆動は全て電動にした。更にミラーの下流にDown Stream Shutter (DDS)を設置したので測定中シールド壁の内側にあるBranch Beam Shutter (BBS)を操作する必要が無くなった。またこれにより測定中ミラーに常時放 射光が照射され熱平衡が成立するので安定性の向上が期待される。

現在BL5が未建設であるため、BL6の周辺は比較的楽に作業できるが、将 来のことを考えるとBL6Bハッチの上にデッキを建設する必要がある。そこで 蛋白質用にBL6A,BL6Bハッチ上に連続した大きなデッキの建設を行った。 BL5の建設が開始されたらIPの読み取りはデッキ上で行う必要がある。その 時はIP運搬のためのリフトをつける予定である。これらデッキ及びハッチにつ いては鈴木守氏が六号に記載するのでここではこの程度に止める。 カメラについては創刊号29頁にアンケートの集計結果として少し紹介しただ けなので、分光器、カメラについて簡単に説明する。

1. 新型分光器の開発

PFの放射光は強力ではあるが集光系無しにシリコン結晶で分光しただけでは 実用的な強度は得られない。縦方向の広がりは極く小さいので(本誌vo1.1,No.2, 88頁)集光はビームラインに設置された湾曲ミラーにより行い、数十倍の輝度に することが出来る。しかし横方向の広がりは大きいため工夫を要する。既設のB L6Aでは非対称カット三角ベントモノクロメーターを用いている。極めて大雑 把に云うと、非対称カットにより横方向の入射X線の幅を平行度をあまり変える ことなく出射側では小さくすることが出来る。即ち、非対称カットの角度をα、 反射角をθとすると、Bは次式により定義される。

B=sin(θ十α)/sin(θ一α)

吸収等地の要素を無視すればB倍輝度が上がる。更にベントにより集光させるこ とができる。両方の効果により極めて効果的に輝度を上げることが出来る。しか しこの方式ではBは波長に大きく依存するためBを有効に働かせるためにはαの 異なった数多くのモノクロメータを用意する必要がある。波長を変える度にモノ、, クロメータ結晶を取り替えるのも大変やっかいなことである。またベントの角度 を正確に合わせることも実はあまり易しいことではない。BL6Aの経験からい、 うと、多くの場合、波長を変えても結晶は変えず、ベントも少な目にして測定を 行っている。正確にやっていると時間が掛りすぎるからである。

そこで今回はSi(111)面から非対称名α=15.5度で面を切り出した円筒状の結合 晶を用いる。この場合、Si(111)面に垂直な軸の回りの回転角をφとし・非対称 度が最大(α=15.5)の方向をφ=Oとすると、実効非対称名α'は次式で表現 される。

tanα'=(tanα)x(COSφ)

要するにこの方法では任意の波長に対しφ軸を廻すことで、最も適した実効非対 称名α'を使用することが出来る、言い換えると最良のBを用いることが可能に なる。くどいようだが吸収を無視すれば、これによりほぼ平行光のまま輝度をB 倍することが出来ることになる。しかし実際にはBを大きくすると反射光がSi中 を通過する距離が長くなるので吸収効果は無視できない。欠点としては多少△λ が大きくなるが実用上問題にならないと思われる。この方法をモノクロメータと して実用化した例は知らないし、少なくとも蛋白の結晶解析用に用いるのは今回 が最初である。従って期待通りになるかどうか実験する必要がある。TARA用 実験ステーションには安全のため、BL6Aと同様のモノクロメータも利用でき るようにした。

2. カメラ及びIP読取装置

性能良くしかも使い易いカメラにするため、巨大分子用ワイセンベルグカメラ を基本とし、カセットは一種類でカメラ半径は573oとし、400x800mm(大型IP) のIPを2枚まで真空吸着可能にした。真空吸着により位置制度が大幅に向上し 高角度領域まで精度良く記録される。カセット半径を573mmにすると、X線の波長 を1.0Aとした場合垂直方向が1.46A、水平方向が1.76Aの分解能まで測定できる。 更に、回転軸に選んだ結晶軸が190A以下であれば眉線間隔も3.0mm以上有りカップ リングコンスタントを3.0°/mmにすれば9度以上のデータが1回の露光で記録で きる(創刊号29頁を参照)。富士写真フイルムが販売しているアイソトープ用の IPは最大のものでも400x200mm2である。これでは小さいため、これを用いて効率よくデータ収集を行うためにはBL6Aに設置してあるカメラのように数種の カメラ半径用カセットを必要とする。この際カセットを真空吸着にすると重量が 増し交換が困難になる。このようなわけで、大型IPは特注品であるが極めて有 効である。カセットを一種類に固定したため、ヘリウムパスのヘリウム置換の効 率が上昇するはずである。試料周りを含めX線の通るところは出来る限りヘリウ ム置換を行ってS/N比の向上を図った。しかし低温吹き付け装置を用いるとき は試料周りをヘリウム置換できないので、ダイレクトビームが通過する空気層を 出来るだけ短くするように可変長型コリメータと試料の下流に小型のヘリウムパ スが装着出来るようにした。

市販のIPに対しては読取装置としてBAS2000が販売されているが、特注品であ る大型IPについては販売されていない。幸い文部省科学研究費補助金(重点領 域研究)で我々が開発したドラム回転方式の読取装置(1PR4080)がこれに対応出 来るので、少し改良を加えたものを特注することにした。IPR4080は面積当たりの 読み取り速度はほぼBAS2000に等しいがダイナミックレンジが約10倍大きく、感 度もやや優れている等蛋白質の解析には極めて有効である。しかしカメラに大型 IP2枚を装着し露光するのに必要な時間は3〜5分であるが、IPR4080で読みと るに必要な全操作時間は約10分である。従ってカメラと同等の速度で処理する ためにはIPR4080が4台必要であるが、一人で充分操作できることと、設置場所の 面積を考慮して2台を発注することにした。3A分解能のデータ収集を目的とす る場合は大型IP1枚をセットすれば良いので、その場合はIPR40802台で充分処 理出来る。またもっと低分解能で良い場合は200x400o2を用いBAS2000で処理でき るようになっている。

3. 大型IP処理プログラム

大型IP処理プログラムとして理学電機鰍フ東常行氏が作りその後多くの人が 手を加えたWElS及び最近同氏が製作したPROCESS博士及び0twinowski及びW1adek 博士等が製作したDENZOの3種類が用意されている。PROCESSに付いては東常行氏 が第1回パネル討論会で特別講演を行い今回の特集として書かれているのでそれ を参照されたい。又日本たばこ鰍フ宮野雅司氏のご努力とマックサイエンス鰍フ 片山忠二氏のご配慮により製作者等が来日しPFでDENZOを大型IPにも使える よう修正した。このプログラムの評価は池水信二及び坂部貴和子両氏により行わ れた。PMPを補酵素としたω-ATPの場合、1.3Åまでのデータを満足の行く精度 で収集することに成功し、精密化に使用することができた。尚、Wladek博士か らTARAに対して全面的な援助をしても良いという共同研究の提案がなされて おり、このことについて本年米国のシアトルで開催される国際結晶学会で坂部知 平が彼らと合い話し合うことになっている。

4. 進展状況

ビームラインをはじめ全てのものが単品製作で、常に設計、図面引きから始め なくてはならないため、実際の所大変な作業であった。設計に当たった渡辺信久、 鈴木守両氏及び現場で両氏を助け大いに頑張って下さった三菱電機サービスの方 々にもこの場を借りて心から礼を云いたい。短期間に莫大な作業を進めてくれた 事務関係者及び製作各社にも感謝する。とにかくビームラインとハッチはPFの 運転開始前に完成し、インターロックのテストを受け、許可が出なければ秋まで、 手が付けられないと云う悲惨なことになるので、しゃにむに頑張ってもらった。 PFは昨年12月24日まで運転していた。既存のBL6Bビームライン及びハ ッチの除去は12月の運転停止後直ちに行われた。その後急ピッチで建設が進み 3月21日インターロックのテストを含む総合動作試験を受けた。4月1日放射 光を用いたビームラインの焼き出しをおこない、また、放射光が極僅かでも漏れ ていないか厳重なテストを行い、漏れる可能性があるところには綿密に鉛板でシ ールドを行った。この間の記録写真を記念として掲載する。

分光器及びカメラ等測定装置の製作は多少遅れ気味であったがそれも4月26 日に納入されたので最初の約束通り、5月中に利用開始が出来ることはほぼ確実 になった。この他IPイメージ消去器はこれまで大型IPを同時に2枚消去出来 るものであったが、今回は3枚可能にし納入済みである。この他データ処理をB L6Bのデッキ上で行えるよう電子計算機DECアルファを用意した。オックスフォー ド社製の低温実験用の吹き付け装置も購入した。

TARA用実験ステーションの利用開始に向けて今後必要なことは、分光器及 びカメラ等測定装置類の納入及び性能テスト、その他ヘリウム供給など数多くの 物品の設置と性能テストである。利用開始前に総合テストとして、既知の結晶を 用いデータ処理までの一連の操作を行っ予定である。

又PFに於けるビームタイム配分は開始以来今日まで、ビームタイムが始まる 数カ月前に手紙やファックスにより要求を聞きPFで決定していたが、TARA ではビームタイムの2週間前でも予約できるようにとの要請があり、運営委員会 でビームタイムの予約をネットワークを通じて行えるようにすることが決定され た。このプログラムの整備は名大の佐々木教祐氏が行った。又これについての管 理は当分の問往々木教祐氏が行う。詳細は本誌(Vo1.1,No.2,96-97)を参照され たい。

5. 今後のカメラシステムの開発計画

前述したようにカメラの記録速度よりIP読み取り速度が極めて遅い。読み取 り速度を上げれない主な要因は事実上レーザのパワーに限界があるためである。 即ち、精度良く読み取るためには画素当たりのレーザー光量を大きくしIP内に 記憶されたエネルギーを効率的に吐き出させる必要がある。しかし既にIPR4080で は35mWのHe-Neレーザを使用しており、これ以上大きくして回転速度を 上げることは実用的でない。そこで読み取りヘッドの小型化を図り、2〜5個の ヘッドを装備し総合的な読み取り速度の向上を図る計画である。この場合ヘッド 間の感度斑の補正、経時変化にたいする対応、ヘッド間データの接合点付近の感 度斑補正など解決すべき多くの問題がある。

本来データ測定システムは自動化すべきであるが、それに踏み切れない最大の 原因はIPの読み取り速度が遅い点である。マニュアルであれば露光後のIPを 保存し、次の結晶をマウントする間に読み取りを完了することができる。しかし 自動化すると、2枚のIPを交互に使用したとしても、読み取り及び消去に要す る時間から露光時間を引いた分だけは待たねばならない。そこで、上記の読み取 り速度の向上が完成したら、次は系全体の自動化を行いたい。

6.アレイ型CCDX線検出器の開発

データ収集システムの自動化として最も有力なのはCCDX線検出器を利用す ることである。問題は2次元CCDの大きさが小さく(24.6x24.6o2)、このま までは使用できない。そこでX線を受光する蛍光体の直後にTapered Optical Fiberにより像を縮小してCCDに送り込む方法を採用する。縮小比を大きくす ると効率が極端に下がるので現在縮小比を検討中である。この開発は今年4月1 日付けでPFから東大工学部に赴任した雨宮慶幸氏がハードの立場から、また坂 部知平が利用の立場から共同研究しているものである。既にテスト用としてCCD 1個による検出器は完成している。2x2アレイの検出器を作り、最終的には 3x6アレイを完成させ自動化を図る予定である。アレイ型CCD検出器の提案 はされているが未だ成功例はない。2次元CCDの半分をアルミニューム等でコ ーティングしてバッファーとして用いると、受光面積が半分になる代わりに連続 読み出しが可能になり、読み取りに要する時間を露光時間に近づけることができ る。しかし、ダイナミックレンジと感度の問題、画面の歪みの補正、アレイにす るため接する部分の不感部分の問題、劣化したパーツの交換、CCDを低温にす るために生ずる様々な問題など、まだまだ多くの問題が残されている。詳細な報 告は赤の機会にゆずる。

U. 電子計算機及びソフト

電子計算機及び解析用ソフトの整備は第2班の役目であり、整備状況の詳細は 本誌に記載した(Vol.1,No.2,92-95)。極簡単に述べるとPowerMac.、Indigo2 -IMPACT、Dec Alpha、Sun各1台が既に筑波大学の共同研究棟A112室に設置さ れ近く公開する予定である。ソフトの整備も着実に行われている。菱化システ ムはXsightを3ヶ月間テストのため無料で提供してくれたが、XsightとQuantaは 高価であるため、第2班及び出資企業の代表からなるソフトウェアー検討委員会 (仮称)を平成8年3月12-13日の両日開催した。検討に必要な試料及び両 プログラムシステムのデモンストレーションを同日行うため夫々の代理店である CTCラボラトリーシステム及び菱化システムに依頼した。この委員会の報告は 萬有製薬鰍フ三浦圭子さんが六号に記しているので参照されたい。上記委員会の 結論に基づき両プログラムシステムの購入手続きを行っている。

これらのシステム管理は当分の問名古屋大学の佐々木教祐氏が引き受けてくれ た。

V. 総会及び委員会

1. 総会
平成7年度総会は5月12日筑波大学大学会館で行われた。総会報告について は本誌創刊号49-54頁参照。

2. 運営委員会
第1回運営委員会は平成7年7月13日筑波大学本部棟にて開催された。運営 委員会報告については本誌創刊号66-70頁参照。この他、平成7年度の詳細 な名簿を印刷しメンバーに配布した。

3. 行事委員会
平成7年9月8日に第1回行事委員会が開催され、その決定に基づき第1回パ ネル討論会が平成7年12月4日に筑波大学において開催された。六号はその特 集号であるから、詳細は省略する。第2回行事委員会は平成8年2月6日に第2 回編集委員会と共同で開催され、第2回パネル討論会を6月21日にDensity Modificationをテーマとして開催することが決定された。

4. 編集委員会
第1回及び第2回編集委員会が平成7年10月21日及び平成8年2月6日に 開催され、それぞれ本誌Vo1.1,No.2及びVo1.2,No1についての企画がなされた。 創刊号は1300部発行され、メンバーはもとより、各大学関係者、多くの企 業、官庁、など幅広く配布し、同時にアンケートによる調査も行った。アンケー トに基づき、Vo1.1,No.2は800部印刷し配布した。

W. メンバーの増加

1. 出資企業の増加
本プロジェクトをTARAに申請する時点ではメンバーとしての参加企業数は 16社であったが、出資企業数については不明確であった。平成8年5月中にT ARA用実験ステーションをオープンするためには平成7年7月31日までに出 資企業が7杜以上必要であった。幸い、創刊号55頁に示したように、期日まで に9社の寄付申し込みを受けることが出来た。

発足当時の目標は12社であったが表1に示すように、既にこの目標は達成さ れた(現時点で入金しているのは10社である)。発足時点で複数の人材を本プ ロジェクトのメンバーとして登録した企業の全てが出資企業になっているので、 その傾向が今後も続くとすれば出資企業数は初期の目標を上回る可能性があると 考えられる。そうすればビームラインの充実、プログラムの整備、TARA用収 納施設等、幅広い活動が可能になるであろう。 又殆どの企業が新人を雇用するなど客員研究員の増員を計り、本プロジェクト ヘの期待の大きさを見ることが出来る。

2. 非企業客員研究員
平成7年5月12日に行われた第1回総会の時点に於けるメンバーは13大学 より28名、4研究所から9名、16企業から49名であった。それに対し平成 8年3月21日現在では、表1に示すように、14大学から44名、5研究所か ら8名、19企業から83名である。即ち、本プロジェクトは合計38団体、 135名により構成されるに至った。大学に属するメンバー数が企業のメンバー 数より少ないのは、本プロジェクトのメンバー数が多くなり過ぎないように、非 企業に対しグループ当たり1名の参加を原則としているからである。既に国内の 非企業蛋白結晶解析研究グループの殆とが参加している。表1を見ると国立大学 に偏しており、私学は北里大学のみである。私学に未参加のグループがあること は確認しているが、我が国に於けるこの分野の研究が国立大学に偏している結果 を物語っていることも確かである。私学に於いてこの分野が発展出来ない条件が あるとすれば、その原因を究明する必要もあるのではなかろうか。

Y. その他の活動

1. TARA用仮設収納施設
TARA用実験ステーションの利用に当たり、実験装置、電子計算機、実験試 料、実験データ等極めて多くのものを収容するための収納施設が必要である。こ のため高エネルギー物理学研究所は筑波大学との協定に基づき、240m2の土 地の使用を認めた。収納施設に付いて8月使用開始を目指し検討中である。

2. ビームラインアシスタント制度
TARAのメンバーは極めて多くビームタイム中その面倒を見きれない。そこ で大学院のアルバイトを雇うことにした。初めは一人であったが、好評であった ので広く人材を求め2人制にすることができた。

3. 保守要員の確保
PFにはTARAステーションを含め、巨大分子用ワイセンベルグカメラが3 台、大型IP(800x400mm)読取装置が6台ある。更に今後もその数は 増加するものと考えられる。この様に増加してくると、専門の保守要員が必要に なる。PFに御願いしたところ、PFが保守要員を雇ってくれることになった。 これは大変有効な処置と思われる。

4. 旅費並びに会議関係への援助
メンバーが共同利用に来るときの援助を行った。(創刊号68及び76頁参照). 構造生物学を発展させるために設立された日本学術会議の下部機関としてのr分 子レベルの構造生物学振興小委員会」、並びに「構造生物学フォーラム」の支援 を行った。(創刊号81頁参照)

5. その他
本プロジェクトは蛋白質のX線結晶解析が主体であるが、構造を基盤として生 物現象を研究するものである以上、幅広い分野の研究が必要である。特に本プロ ジェクトの生化学分野を支えているのは筑波大学の研究者である。そこでDNA シークェンサーの購入や研究費の援助などを行いこの分野の活性化に務めた。


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sasaki@tara.met.nagoya-u.ac.jp