構造生物 Vol.2 No1
1996年4月発行

第2回パネルディスカッションのお知らせ


TARA坂部プロジェクト・行事委員会


情報交換の場を兼ねた第2回パネルディスカッションを下記の要領で行います。 今回のテーマは“電子密度の改良"で、前回と同様に話題提供者に、どのように電子密 度を改良したがその経験を話していただき、その後会場からの質問等を中心に会場の全 員で討論を行う予定です。皆様お誘い合わせてこのパネルディスカッションに参加し、 討論の輪に加わって下さるようお願いいたします。TARA坂部プロジェクトの関係者 以外も大歓迎します。

TARA坂部プロジェクトパネルディスカッション

日時 平成8年6月21日12:30〜17:00
場所 筑波大学生農棟A106号室(前回と同じ場所)
    つくばセンターより筑波大中央ゆきバス
    筑波大中央にて下車徒歩3分第一体育館向かい

テーマ 電子密度の改良

プログラム
12:30〜12:40 挨拶
TARA坂部プロジェクト代表坂部知平筑波大教授
12:40〜15:00 話題提供
千田俊哉(長岡技科大):計算機によるdensity modiicationの効果の検討
宮野雅司(JT):ソルベントフラッターリングこの10年
山下栄樹(阪大蛋白前):チトクロム酸化酵素の構造解析におけるDensity Modiication
鈴木津巨(名大工学部):分子平均化法適用の最適化
15:00〜15:10 休憩
15:10〜17:00 パネルディスカッション(総合討論)
話題提供者&会場の全員で情報の交換と議論をおこないます。

話題提供の内容は以下の予定です。
千田俊哉(長岡技科大): 計算機によるdensity modiicationの効果の検討

Solvent flattening, Histogram Matching
(ひょっとしたらMaximum Entropyを含めての話)
計算機によるdensity modiicationの効果の検討

宮野雅司(JT): ソルベントフラッターリングこの10年
ソルベントフラッターリングなどによる位相改良は本当に電子密度図を改良できるか。
なにがソルベントフラッターリングによる位相改良にとって重要か。
実験的位相の良否ととソルベントフラッターリングによる位相改良。
ソルベントフラッターリングによる位相改良と位相拡張。
部分モデルのある時の位相組み合わせとソルベントフラッターリング。 などを実例に沿って話す。プログラムとしては、B.C.Wangの original software、Phases、DM (in CCP4)。

山下栄樹(阪大蛋白砂): チトクロム酸化酵素の構造解析におけるDensity Modification
チトクロム酸化酵素の構造解析の過程で行なったdensity modiication法(溶媒領域の平 滑化と非結晶学的対称分子の平均化)で使用したプログラムはCCP4のDMで、1分子 の切り出し(今ズクの作製)にはPHASESのMAPVIEWを使用した。これらのプログラ ムの実際の使用法。

鈴木津巨(名大工学部): 分子平均化法適用の最適化
分子平均化法適用の最適化
非結晶学的対称を用いた分子平均化法を適用する場合に
1)分子マスクをグラフィックスを使い電子密度図より手動で決め、
2)非結晶学的対称操作パラメーターを分子平均化操作を仮に1サイクル行った後の R値を基に精密化することによって良い結果が得られた。

連絡先
酒井 宏明                 畠 忠
筑波大応用生物化学系            三共(株)分析代謝研究所
FAX:0298-53-6061                       〒140品川区広町1-2-58
e-mai1:sakai@xray.tara.tsukuba.ac.jp   TEL:03-3492-3131
                      FAX:03-5436-8567
                      e-mai1:hata@shina.sankyo.co.jp

ご意見、ご要望などは下記のアドレスにメールを下さい。
sasaki@tara.met.nagoya-u.ac.jp