構造生物 Vol.3 No.2
¶1997年7月発行

『構造生物』インターネット版の公開について


佐々木 教祐

名古屋大学医療技術短期大学部

 このたびTARA坂部プロジェクトの発行している『構造生物』をより多くの人々に読んでいただきたいとの思いからインターネット版として試験的に公開した。現在は創刊号だけの公開に止まっているが、順次最新号までの公開を目指している。

 インターネット版の『構造生物』を読むには、インターネットに繋がっているパソコンからWWWの文書を読むソフトウェア(ブラウザと呼ばれる)Netscape Navigator または Internet Explorer などを動かしてTARA坂部プロジェクトのホームページhttp://www.met.nagoya-u.ac.jp/TARA/index.html を指定する。そこには、BL6Bのビームタイム予約などの項目に混じって『構造生物』インターネット版があるのでここをクリックすると、『構造生物』の号数順のリストが現れる。そこで1巻1号をクリックすると目次が現れるので、読みたい項目を選んでほしい。この1巻1号は、TARAにおられた範さんが印刷された『構造生物』からスキャナーを使って文字に変換し、校正、レイアウトなど多くの行程を忍耐強くおこない完成されたものである。

 印刷された『構造生物』と比べてインターネット版の特長は、カラーの図が豊富に使える点であろう。拡大図にすれば迫力のある図になるし、図の枚数制限もほとんどないので、カラーの図をふんだんに使ってわかりやすい文章を書いていただけると考えている。例えば、酵素と基質の反応中間体が時間分割ラウエ法で捕まえられたら、各々の中間体の構造を動画として組み込むことも可能である。今後『構造生物』に原稿を書かれるときは、インターネット版のことも考慮に入れていただき、図のある時は、カラーの図も一緒に編集の方に送ってほしい。将来には、動画や音が必要なとき『構造生物』の中にインターネット版を参照するように書いていただくこともあるかもしれない。さらに参考文献として著者のホームページへのリンクにより、読者が簡単に参考文献をたどれることも魅力の一つである。

 インターネット版の『構造生物』には、著者名による検索、キーワードによる検索も用意されており、バックナンバーを調べたいときには、大いに役立ってくれるものと期待をしている。インターネット版『構造生物』への応援をぜひお願いいたします。


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sasaki@tara.met.nagoya-u.ac.jp